Utopia[21] by Tomas More[22] (1516 in Latin, 1551 in English)
カレらが何者で何をしようとしているのかはさておき、私はカレらを『ムートピア(Mutopia)人』と名付けることにした。もちろんトマス・モア著『ユートピア[21]』にちなんでいる。
モアはラテン語で『存在しない場所』という言葉を、ユートピア島という南海の楽園に名付けている。しかし惑星ムートピアの場合、これがそもそも存在すらしていない可能性を含んでいる。モアがユートピアのような理想郷をして『存在しない』と名付けるのは当時のイギリス社会に対するアイロニーだろうが、私の論述するこの物語の場合、ムートピアをして異星人が存在するか否かを論じ、カレらの社会の有り様や変容について考えていくものだ。その過程において、我々が暮らす地球社会がカレらの社会を対比させられながら述べられていく。カレらの社会と我々の地球社会の類似点が多くみられたからだ。これは惑星ムートピアが我々地球社会の影の存在として作られた星なのかもしれないという可能性までをも含んでいる。確かなことはカレらがこの星の住人ではないということだけだ。正直、私はこれまでUFOや宇宙人というものを見たことがないので、カレらが何者で何を理由にテレパシーのみを送ってくるのかを考える必要もある。カレらを『存在しない』とするのは容易だ。だがそれがカレらの狙いでもあるので、注意が必要だ。
存在しないかもしれないムートピアと存在する地球とを比較しようなどということは、およそ馬鹿げた夢想家のする行為なのかもしれない。カレらの存在を語ることは観測できないところを物語ることに他ならないので、どんなに頑張っても推測の域を出ない。ストーリー以上のものにはなりえないということだ。だがこれをストーリーだとするならば憶測でその世界を物語ることができ、表現の幅も増えてくる。幸いにして過去の文学作品には、『ユートピア』や『ガリバー旅行記[23]』をはじめとして現実と虚構を織り交ぜたものが多くある。行われているのは現実から虚構への飛躍だ。昇華というべきかもしれない。過去の偉大な作家たちは現実からあえて離れることで、我々に我々の現実がどういうものであるかを直視させ続けてきた。それが妄想であれ、新たな事実であれ、それを直視しないことには我々は現実すらも見失ってしまうーーーその危機感が過去の偉大な作家たちを突き動かしてきたのだろう。
このストーリーはその現実の一歩先を行くものだ。妄想の世界に踏み込んでいかなければ、この世界は何も語ることができない。カレらはそこを狙い、あえて妄想で済ますことのできる範囲の行動を取ってもいる。ならばその領域に踏み込んでいくのも一興だろう。カレらの意図を探るためにあえて現実を超えてみせるのだ。作家たるもの、妄想すらもストーリーにしてみせてこそ、その存在価値もあるといえるだろう。これは言論の自由で保証されるべき行為であり、人間が考えうるリアリズムの1つだ。
Tomas More(1478−1535)[22] Amerigo Vespucci(1454-1512)[24]
In Utopia, Tomas More had described the location of this island, Social customs, legal system, and national system. That is my Mutopia, too. But in the case of my Mutopia, I have to describe the location of the planet Mutopia. I exactly can understand that THEIR existence is not there in our solar system ( and maybe not there nearby our solar system ). For me, there is no guidance like Amerigo Vespucci's " New World[25]" for More. If there, wholeThe Earth are guidance for me. On this piont, Wekipedia is very useful for me with scientific investigation to THEIR saying. May God bless you, Wekipedia.
モアのユートピアは南海の島が舞台であるが、私の物語はムートピア人の暮らす惑星全体が舞台である。仮に『惑星ムートピア』とするが、本当の名前は別にある。教えようとしないのであえて追及しない。カレらの言葉は1つの言葉が多くの異なった意味を持つため、本当は教えているのだが私が分からないだけかもしれない。カレらの言葉には多くの隠された意味があり、ある言葉が別の意味を指していることもしばしばだ。正常表現で隠語的に別の意味合いを持たせることができる。隠語的に真逆の意味を持たせることも可能だ。カレらの言語はある言葉が別の意味を持つほどにまで繰り返し使われてきた言葉であるといえ、それはカレらの歴史が我々の想像を越えてはるかに長いことを意味していると考えられた。カレらは多分1億年ほど前に高度文明化した種族の生き残りだ。地球ではまだ恐竜がいた時代で、白亜紀だ。
Tyrannosaurus (T-rex)
モアのユートピアは円形の島で、中央がくぼんだ三日月型をしている。私の惑星ムートピアは北と南の2つの大陸が舞台である。その間に2つの山地に挟まれたS字形の島があり、その島は『ムー(Muu[26])島』と呼ばれていたらしい。その入り江には古くからある街『シラナイ(Shiranai)市』が存在していた。ユートピアのアモーロート市に似ている。カレらの国際機関の本部があったとのことだ。『ムー[*2]』『シラナイ[*3]』と日本語で否定形に取れる意味にネーミングするのはモアのユートピアに倣っている。存在しないかもしれないので否定形でいい。しかしこのムー島は、北極大陸の南進による海水面の上昇で海中に没してしまい、今ではわずかに山並みを残すだけになっているという。失われた島だ。
Figure3: The map of the planet Mutopia that THEY told
THEY told that "(Mutopia is) little bigger than the Earth", "(Mutopia) has three continents", "(North and South continents) have made one now", "Some star also shines in daytime." If let Mutopia's equator be 1.1 times longer than the Earth's (SomeONE also say that), Mutopia's circumference of the equator may be 4,400km. And THEY told that "North (continent) was actually one fifth (of the planet), that means 8,800km length may be. Only three continents the planet Mutopia has / had is the more water world than the Earth. This means that it also includes the case which Mutopia's equator is much longer than 1.1 times of the Earth's. And the combination of two continents means that it has been longtime passed when THEY had civilized. It may been occurred Super Cold Plume[27](THEY told so).
モアのユートピアは、その島で暮らすユートピア人の暮らしを述べる小編だが、私の物語はムートピア人の存在意義までをも考えていくハードSFだ。存在しないかもしれないムートピアを論じることはつまり空想であり、ただのフィクションだ。もしくはただの妄想だ。また私がムートピアについての考察を深めることは私の心の奥、その中心に構築されたイデア世界を見つめることに他ならず、それは私にとっての『自省録[28]』か『告白[29]』であるかのような体裁を取らざるを得ない。その過程は『闇の奥(Heart Of Darkness)[30]』のようでもあり、私が抱える暗黒面とも正面を切って向き合う必要がある。この物語がJ・コンラッドの同名小説であるがごとく「恐ろしい!」で終わるというのなら、それはそれ、それが私の闇の奥であったということだ。
Heart Of Darkness[30] by Joseph Conrad[31](1902) apocalypse now (1979 in Japan)[32]
It is defined as the rule of this story, that all descriptions of " hear " and " see " have meaning of " sound in mymind " and " reveal in my mind." The case which I can have real cognition by sensory organ, I would desribe it so. It is easy to explain, but meanwhile, there possibly can exist same experience of mine in the historical events and some religious experience. For example, in Herodotos ( The History[33]) there was the story which two demi-gods had assailed Persian Army[34]. In religious experience, Ressurection of Jesus[35] is very famous. it was not certain whether those events could be recognized by sensory organs, however, there were many records that people had confesed " Seen God " like Jeanne d'Arc[36]. It is easy to say that those are full of wild fancy, but there is no evidence to say that. We need scientific solution to explain. In Mutopia, the story will go on these delusion had occured by the result of Physics Mechanism on the assumption. One of THEM would say, " Use The Receiver, We can apear." No one can be seen such saying in The Earth people, maybe The Alien can, who has much higher technology than The Earth. It also supposed there is much further distance between them. It is possibly too far to travel by using spacecrafts like UFO. And it also considers the possibility of that the past religious experience would have been occured by THEM. But I do not concern about it deeply on Mutopia. If The Alien would perform as like God or Devil, it is just what they did so. I have never seen it religious experience or something. I only think about it on the view of Physics Mechanism.
Modern people are apt to think about those delusion as nonexistence, it might mean the most degraded people on the mentality.
The Birth of Christ by Shusaku Endo ( 1978 )
He is also famous for describing Jesus as just a person. The religious experience is kinds of delusion in human's mind.[37]
この物語は、カレらが何がしかの形で存在すると仮定した場合、どのようなことが考えられるかをひたすら考えていくストーリーだ。その全てに確証がないが、それらをつなぎ合せていくとカレらが侵略を意図していることが分かってくる。その話題の全てにカレらが狙いを定めた惑星への移住という侵略意図が入っていたからだ。どんなに確証がなくとも、繰り返し聞いているうちに見えてくるものはある。それを見抜こうとするのがこのストーリーの狙いだ。カレらの侵略方法は、我々が一般的に考えるような宇宙人の侵略方法とはかなり違っていて、見かけ上はとても穏やかだ。神のように振る舞うこともあるので、神々しさすら感じられてくる。侵略にかける期間も数千年・数万年単位と、とてつもなく長い。
カレらに言わせれば、これは侵略しているのではなく、当該惑星民が堕落したので成敗してやっているというだけのことだ。どちらが堕落しているのかは考えなくとも分かるところだが、このようなことを考えると、話が永遠に終わらない泥沼にはまり込んでくる。実際、私は30年間もこの話題に振り回されてきた。しかしこれを理解しないことにはカレらの話は始まらない。
このストーリーで注目するべきなのは、カレらの侵略意図やそのサイエンス・フィクションの部分ではなく、カレらの社会風俗や経済制度の部分だ。その点ではモアのユートピアと同じだ。カレらの話を聞いていく内に、そこに我々地球社会が進んでいくであろう未来社会が抱える問題や矛盾が多く内包されていることに気付いた。これはこの物語を書こうと決めた理由の1つでもある。ただしその内容は我々に新たな地平を切り開くものであり得るし、我々を閉塞的な社会への袋小路に追い込んでいくものでもあり得る。これを知らないなら知らないままで終わるのも一つの手だが、万人が知っておいたほうが我々が取りうる未来の選択肢は増えると考えられたため、このようなストーリーとして形作られた。そのように仕向けるモノもカレらの中にはいる。カレらはこれらの知識を一部の者、特に権力者が占有することは危険だと考えているようだ。特権階級化して閉塞的な社会を作り上げてしまうらしい。
じつはムートピアのネーミングには惑星ムートピアに住む人以上の意味がある。一言で言えば『ムートピアの悪魔』だ。カレらの話を聞いていくうちに、その悪魔的な内容に驚かされることが多くあった。多分彼らは悪魔と契約を交わしてしまったのだろう。その過程は蛇の誘惑の言葉に負けてしまうイブのようでもあったようだ。技術力の進歩やそれに伴う社会の変容は、神の言葉に従うアダムやイブたちを不貞の輩に変えてしまったのだろう。また特権階級化してしまうムートピア人たちの動向も気になるところだった。それは我々に振り返って、地球の未来を暗示して物語っているようでもあった。この、地球にとっての未来史に当たる部分の動向が、地球にとっての終わりの始まりになるのかどうかは不明だが、幸いにして、我々に残された時間はまだ多くあるようだ。
References >> |
21. ^ Libellus vere aureus nec minus salutaris quam festivus, de optimo rel publicae statu deque nova insula Utopia ^ book: 平井正穂訳 / トマス・モア 作 『ユートピア』 ISBN-13: 978-4000071475 22. ^ Sir Tomas More 23. ^ Travels into Several Remote Nations of the Worlds, in Four Parts. By Lemuel Galliver, First a Surgeon, and then a Captain of several Ships. by Jonathan Swift ^ book: 平井正穂訳 / スウィフト 作 『ガリバー旅行記』 ISBM-13: 978-4003220931 24. ^ Amerigo Vespucci 25. ^ Mundus Novus 26. ^ Mu (mythological continent) 27. ^ Super Cold Plume (plume tectonics) 28. ^ Ta eis heauton ^ book 神谷美恵子訳 / マルクス・アウレリウス 著 『自省録』 ISBN-13: 978-4003361016 29. ^ CONFESSIONES ^ book 山田晶訳 / アウグスティヌス 著 『告白TUV』 ISBN-13: 978-4122059283, 978-4122059290, 978-4122059306 30. ^ Heart Of Darkness ^ book 中野好夫訳 / J・コンラッド 作 『闇の奥』 ISBN-13: 978-40003224816 31. ^ Joseph Conrad 32. ^ apocalypse now ^ book 松平千秋訳 / ヘロドトス 著 『歴史 上 中 下』 ISBN-13: 978-4003340516, 978-4003340523, 978-4003340530 34. ^ This story was in historiai Book VIII (urania ) 37-39, 下巻 p197-198 35. ^ Ressurection of Jesus 36. ^ Jeanne d'Arc 37. ^ 遠藤周作著 『キリストの誕生』 ISBN-13: 978-4101123172, p23 |