Time Bandits 邦題 『バンデットQ』 (1981)[ab] by Terry Gilliam[ac]
オラン人の平和はこのようにして確立されたらしいが、その彼らもやがていなくなってしまった。彼らは絶滅したわけではないが、消えてしまったようだ。生命が死ぬことが最高の芸術とするならば、死ななくなった生命が消え去ることはとても意味のあることだ。これができなかった種族はその醜態を後世にさらすことになるのだろう。ミナイ人はそのような種族だったといえる。
生命の進化は新陳代謝によって健全になされ、生命は若く健全でいられる。シメル人にしても、テンサイ人にしても、自分の過去を捨て去ることで新陳代謝を図ろうとしていたようだ。だが失敗した。過去を完全に放棄しなかったのがその原因と考えられる。過去を捨てるにしても、過去を放棄した新しい自分が前の自分と同じなのかという問題が生じ、過去を引きずらない自分が全く別の人生を歩んでいくのを見ることになったようだ。宇宙種族の多くはそのような『同型』を作り出すことに意味を見出していない。過去を引きずった『自分』を作り出すことは、永遠の命を持ったアンドロイドが生き続けているのと変わりがない。社会は腐敗が進み、凶悪化した社会が繰り返される。ただ、これは侵略の手段としては有効なので(相手国を社会的に疲弊させられる)、敵対国はあらゆる甘言を弄してアンドロイド社会を体現させようということになる。シメル人はカレらの甘言に乗り、植民星でこれを試してみて自滅してしまった。
実際のところ、カレら宇宙種族の力をもってすれば、自然と生まれ出てきた知的生命体の中にでも自分の『同型』を作り出すことは不可能ではないようだ。この類型とカレらの同型の差異を求めることは、カレらのオリジナルとその同型における人生の差異を求めることに等しいレベルだ。カレらの中ではそのようなことは大した問題ではなく、その社会においてどのキャラクターの勢いが強いかが問題だ。別の見方をすれば、カレらが伸ばすキャラクターを取捨選択すればカレらの思うがままの社会が作り出せるということだ。公平さを失わせるキャラクターなり社会システムなりが現地社会に構築されることをカレらは望んでおり、そのようなマインドコントロールを図ってくる。
宇宙種族たちの間では、これが社会運営においてまず第一に注意するべき点であり、誰彼の発言がどのような思考経路をたどって発せられるものであるかに注目していく。それが過去や既存の著作物に由来するものであれば、その著作物の思想の発信点がどこにあるかを調べるため、その思想の評論等のチェックを行っていく。その思想が民族的・慣習的なものに由来するのであれば、その民族的な背景、歴史的な背景から探っていく。そうした由来を一つ一つチェックしていくことにより、カレらか何モノかの干渉がみえることがある。それが誰彼の意図するところだ。たまに見つかることがある。たとえば悪魔を表す言葉『メフィストフェレス』だ。語源を過去の文化から導き出すのが難しい言葉の1つであり、カレらがこれに何かを言わんとする様がしばしば見受けられる。地球由来の語源があるとしても、その言葉の変化になんらかの意思が働いていた可能性がある言葉だ。これが事実であるかどうかは別として、宇宙種族の間ではこのようなやり方は弱めの社会的干渉と位置づけているようだ。宇宙種族がこのような社会的な干渉を新興の知的生命体に及ぼすこともある。
Mephistopheles[ad]
カレらや宇宙種族が新興の知的生命体に及ぼす干渉レベルは以下のものがあると考えられる。
Chart Z: The interference by inter-galaxy species
Level |
Detail of the interference |
Type |
---|---|---|
0 |
No interference |
Yooden Poeple[*14] |
A |
The negotiation by political attitude |
Oran People Mumou People[*15] |
B |
Language or culture |
SomeONE |
C |
History or Human's life |
Minai People Horarer People[*16] |
D |
Disaster or War |
Mitenai People |
E |
Life evolution |
SomeONE |
F |
Planet evolution |
SomeONE |
G |
Galaxy evolution |
SomeONE |
H |
Time works |
SomeONE |
---- Who is the SomeONE ? Maybe he even doesn't know well.
He is well known as " THE ONE ISSUE " among The Universal Species.
その存在がうかがわれてくる上記の宇宙種族よりも、注意しなければならないのは何モノかの存在だ。何モノか---、とはなんなのか?ーーーよく分かっていないようだ。何モノかはどこで生まれ、いつ生まれたかも定かではない。多分カレもよく知らない。誰よりも早くに生まれ、誰よりも早くにイデアフィールド、つまり我々が思考する領域に深く浸透したと考えられる。統一された意思の集合体だ。後から入ってきた種族も混じっているだろう。第2章でいうところの『あの世』ーーー死後の世界に等しい世界の住人だ。現生の死者も混じっているかもしれない。現世の宇宙種族も一時的に入り込むことが可能なようだが、境界線のない世界らしいので、やがて何モノかに飲み込まれてしまうようだ。圧倒的な力をもってして常に『一人』でいると考えられる。言い方を変えると、イデア世界の完全体だ。性善説の立場に立つ人間の意思らしいので、ここから送られてくる意思は裏のないものとして素直に受け止めていいようだ。
仮に我々地球人より早く高度文明化した知的生命体がいたとして(普通にありえる話だ)、そのような文明が地球に到達していたとしたら、過去の地球人との接触がなんらかの形で行われており、その痕跡が残されていてもおかしくはない。第2章でも述べたように、古代人に「UFOを見た」というそのままの記録は見つからないが、『神』と『あの世』の思想は文明と同じ数だけ存在している。原始宗教になればなるほど『神』は存在しなくなるが(それが自然の脅威の中で生き続ける人間のリアリズムだ)、それでも『あの世』はなんらかの形で存在している。
The Land of the Dead
Japanese[ae] Tibetan[af] Shamanism ( China )[ag]
テレパシーを操作できる異星人が今現在存在しているとすると、過去の地球文明にもそのようなものがあったと考えるべきであり、その候補としてまず考えられるのは『神』と『あの世』の存在ーーーつまり異星人がテレパシーを用いて『神』か『あの世』を演出していた可能性だ。ただし、どちらも人間が普通に考え出すことができるものであり、そうでない可能性も大いにある。実際のところ、何モノかはどちらも人間が作り出したものだと言っている。何モノかが言うのはそれに相乗りしただけということだ。『あの声』でそのフリをしたのだ。何モノかはどのようなものであれ、それを現地民が開発してみせることを重視しており、それを教えることは行き過ぎた干渉だとしている。きっと地球人が自然にかかわる中で『神』や『あの世』が生まれたのだろう。ひとついえることは神は原始宗教ほど存在しなくなり、先祖崇拝と同等の精霊信仰に置き換わる。これらと『あの世』は必ずしもイコールではないが、近いものはある。
その是非はともあれ、その精神性をもこの物語では考えていく。その裏にある可能性を考えるためだ。ムートピア的に考えてみると、やはり『あの世』は素粒子の世界に行くつくのだろう。地球の素粒子物理学でも、時空間エネルギーより弱いエネルギーになることができれば時空間エネルギーの間をすり抜けて行くことが可能であり、その先にはワームホールやパラレルワールドがあることが想定されている(ただし見た者はいない)[ah]。別次元に行けるのかよく分からないが、それが『あの世』かもしれない。ムートピア的テレパシーはすべてそのようにして時空間をすり抜けるものだ(とSF的に定義する)。カレらの不意に現れる意思は、時空間を無視して現れたり消えたりできる素粒子のようであり、それに近いものがある。視覚的に観測できないのでテレパシーと思ってしまうが、目に見えないエネルギーと捉えるほうが適当だ。ここでは単純に『イデア』とするが、もちろん元々人間などの生命体が持っているものを、異星人は科学的に利用できているというだけのものだ。
Figure Aa: Space - time energy[ai]
For the isotropy of the expanding universe, the space-time energy made the ball ( the range of the waves would make the ball ). It was notlines. And the universe expanding was meant that space-time energy had ' Distance,' it was not infinitesimal nor a collectivity of dots. The change of the range must have made space-time energy capable to be gone through. If gone through this gap, Matters might also be able to be gone through it. That would be made to move with no time.
イデアフィールドの形成はは誰彼が作ったというものではなく、最古の種族がその存在に気付いたことに端を発するらしい。『あの世』の研究の結果だ。
最古の種族の社会は何モノかに言わせれば「つまらない」ものであるらしく、何モノかの大半は殺されるか死ぬかしてその世界に入っていったとのことだ。ただ、その時の満たさない思いは何モノかの思想を性善説に立たせたようだ。しかしこれだとその力はその惑星を超えて宇宙には広がってはいかないだろう。何モノかがこれを宇宙空間に広げていっている。あるモノが言うには、それはあの私に少し似たオラン人の交渉者のキャラクターがその1人であるという。宇宙種族の多くはそれを知ってカレの類型を多く作ったため、様々なカレが入り乱れるややこしい状況になっているようだ。オラン人のあの交渉者もその1人だ。カレとその集団が狙っているのは時空間の安定化と精神の健全化だろう。精神的な安全保障だ。知的生命体の精神がどういうものかをカレを含む何モノかは考えさせてくれるが、分からない部分も多いので、今後の研究課題だ。知的生命体の生と死とその精神は、我々が考えるよりもずっと奥深いものであるようだ。死んだら終わりーーーという訳でもない。
何モノかは、その圧倒的な力で他を寄せ付けず、時空間を保持しているーーーと考えられる。その中で他の知的生命体たちが愚かなことをしていてもあまり気にはしていない。ただし宇宙種族に対する対応はかなり厳しいものがあるようだ。自分たちを超えられないようにしているのかもしれない。たしかにいくつかの宇宙種族たちの行状には目に余るものがあるようであり、何モノかの中で起こる抹殺のコンセンサスの高まりの中で『カレら』が現生に生まれ出てくるのは間違いないようだ。しかしその物理的な機序は全く不明だ。悪魔とは自身の心の闇から生まれ出でるものということかもしれない。この時、カレらを含む何モノかの意思は複数現れるが、基本的に何モノかは一人であると考えられるので、この時の複数の意思は実際には1つの意思が離人症的に精神分裂を起こしたものだーーーと、多くの宇宙種族たちは語る。彼らはその恐怖をしばしば伝えに来るが、それは多分何モノかの正確な姿を伝えていない(故意に隠していると考えられる)。実際の何モノかの存在は空間に蓄積されていくヒステリックな思考に現生の人間がとらわれないよう、世の中のムードなりトーンなりを抑えるために働くもののようだ。ここで何モノかは宗教の大事さを伝えてくる。善意ある過去との結びつきーーー先祖を敬うこと、過去の偉人たちの思想に触れることーーーこれが自分自身の心を平安へと導き、周囲をも平安にしていくという。
この機序が正確に分かれば神にもなれると考えられるが、それが分かった種族はいないようだ。何モノかが言うには「死なないと分からない」とのことだ。死なないと分からない何らかの機序が働いていると考えられる。現世にいる限り、知る必要はないことを何モノかは伝えてくる。別の見方をすれば、死ぬことで全ての種族がこれを理解してきたのだろう。ただし何モノかはそのような理解の仕方は勧めていない。生きているモノには、生きているモノの使命があるとしている。
The God is absolute, why could the evil exist ?
SomeONE said that they were not The God, just only bylookers.
And only told the word. They had done it without judgement, without passion, without love.
And expected us to be beyond them selves.
何モノかは自分たちを超えてみせることを期待していることもあり、宇宙種族たちが銀河間的な活動を行うことをただちに阻害したりはしない。テンサイ人やシメル人、そしてミテナイ人のような悪辣な宇宙種族が成立した場合、それに対抗するハラヘル人やスレタ人、エロイ人といった面々を用意して対抗するようだ。直接手を下すようなことはしない。このうち、ハラヘル人・スレタ人はこの最古の種族の歴史を継承したものであるようだ。その原型は惑星種族でなく、何モノかの時代の覇権国家だ。エロイ人は彼らの侵略を受けた惑星種族に由来するらしい。また私に少し似たオラン人の交渉人はこのエロイ人に由来するとのことだ。彼はハラレル・スレタの惑星間支配を揺るがすものとして捕まり、公開処刑に処されたらしいが、その意思は今日まで受け継がれている。
またハラヘル・スレタ社会には技術的に外銀河への航行能力が弱く、幸いにしてその災厄は銀河を超えていかなかった。やがて両者は殺し合いの死闘のうえに自滅してしまったという。今あるのは彼らの在りし日の姿をうかがわせる言い伝えのみだ。データとして残されておらず、イデアフィールドの中に思考として隠されているらしい。やがて何モノかは他の多くを吸収しながら、銀河の外へと旅立っていった。このような愚かなことを繰り返させないためだ。イデアフィールドは空間と意思があればどこまでも広がっていくことが可能らしい。
何モノかの言葉を核心を突くものが多いので、宇宙種族になればなる程その言葉に耳を傾ける者は多いようだ。また何モノかの意思を理解して、カレらの代わりをしようとする宇宙種族が多いのも事実のようだ。それは宇宙に平和をもたらそうとする善なる行動であることもあるが、大抵は何モノかを超えて自分たちが神になろうとするものだ。それも何モノかの望むところでもあるのでただちに否定はされない。ただし神になることは何モノかの否定するところだ。最善なのは現地民が神の意思なしに最善の方法が選択できるように彼らを導くことだ。だがそれは難しいことであり、何モノかの間でも議論を呼ぶもののようだ。誰彼が神のフリをしても批判こそすれ、止めたりはしない。こうして神となった者の多くは、しかし新興の知的生命体に移住したのちは衆生を救うでもなく、大抵は富や権力を自分に集中させていい気になってしまうようだ。それが神のゲームであるかのような、地獄絵図を描いてみせる者もいる。当然、何モノかの攻撃対象とされてしまう。そのため神になろうとした者の多くが悲惨な末路を辿ることになったようだ。彼らは敗北後に、一様に何モノかの精神分裂ぶりと、何モノかの支配を打ち破るべきことを訴えるようになる。それを何も知らない知的生命体にも伝えてくるので、一見して判断が可能だ。
彼らの存在が妄想として現れた時、まず最初に自分たちがいかにして最悪な目に遭ったかを伝えてこない場合は、彼らは侵略を意図してダマしにかかっている可能性がある。ただし、それが何モノかによるものなのか、あるいは彼らの自己判断によるのかは、注視しておく必要がある。何モノかの判断によると思われる場合は、地球に未来を揺るがしかねない悪人がおり、カレらの毒が回りだしたということになる(と宇宙種族の間では解釈されるようだ)。彼ら自身の判断による場合は、彼らは何モノかを凌駕しようとして暗躍している場合と、何モノかの手先になっているフリをして逆転のチャンスを狙っている場合と、完全に敗北したのちに何モノかの手先となって生き延びる道を選んでいるかのいずれかの場合が考えられる。
Chart Aa: If you see or imagine the god ....
TYPE |
The God is maybe .... |
---|---|
0 |
Your own |
1 |
Your ancestors |
2 |
Extraterrestrials who want to be The God |
3 |
Extraterrestrials who try to turn things under the SomeONE's control |
4 |
Extraterrestrials who have chosen the way of The God's agents for surviving |
5 |
SomeONE |
Chart:Xに話を戻して、レベルHに近づくほど何モノかの抹殺対象となっており、つまりミテナイ人が今一番狙われている対象となっている。ミテナイ人と思われる人物が何モノかと交渉する姿がしばしば観察されるので、この地球周辺域での最も危険な宇宙種族であると考えられる。彼ら自体はオラン人との戦いに敗北してしまい、現在はうみへび座超銀河団の周辺に分散寄生しているようだ。
かつてはイイッス人という宇宙種族が最も悪辣であり、ハラヘル人に似た特徴を持っていたようだ。ただしその中枢メンバーは全く別物だ。『棒』と呼ばれるマインドコントローラーを使う者たちが実権を握っていた。それがそのまま彼ら権力を語る名称ともなっていた。『棒』または『ステッキ』が彼らの名称だ。彼らはChart:XにおけるレベルF『惑星進化』にまで干渉し、植民星をあちこちに築き上げていた。その科学技術力は何モノかを凌駕しており、また彼らも何モノかを凌駕して神にでもなる気でいたようだ。彼らは大艦隊を建設して周囲にその覇をみせつけ、周辺種族を支配した。カレらはヘルクレス座超銀河団の古い種族であるという。その覇権主義は鼻を突くものだった。
They have been spread within 3.95x108 to 6.10x108 light years away.[aj]
その彼らはある時、ミナイ人がおかしなことをしていると知り、神的な立場で彼らに制裁を加えることにした。彼らはミナイ人が住んでいるというかみのけ座超銀河団の周辺に植民星を築き上げ、彼らを監視することにした。そこにはミテナイ人が住んでいた。その同銀河内にハラヘル人とスレタ人が突如現れてきた。イイッス人はよく理解していなかったが、ハラヘル・スレタは何モノかが用意したものだった。
一方、ミナイ人のほうは自らの種族的アイデンティティを捨て去り、ミテナイ人として成立していた。イイッス人と同じく神にでもなろうとしていたらしいが、シメル人のようにAI処理に頼る訳でもなく、公平さを欠いた中央集権的なアンドロイド社会を築いていたようだ。ただし女王蜂と軍隊アリの社会システムは持っていない。元々は平和的な女権社会であったらしいが、時代が進むにつれて男性的な要素が強くなり、ミナイ男性が持っていた傍若無人な態度が強くなった。無責任に事を進めることが多くなってしまったようだ。彼らは自己正当化のために神を語るようになった。彼らの神とは何モノかではなく、彼らの心の闇だった。彼らは『ダルク(Dalk)』と呼ばれる『城』を作り上げ、不可触聖域とした。ダルクは彼らの神話にある神の棲家だ。地球の神話にある『ヴァルハラ』とほぼ同義らしい。これは彼らの社会に暴虐な神の世界を正当化することとなり、一度誰も住まなくなるほどにまで荒廃した。この時、彼らはミテナイ人を作り出して再起を図った。何モノかの勧めに従ったのだ。しかし社会は少し平和的ななっただけで、同じことを繰り返すだけになったようだった。彼らは平和的な方法をもって侵略を行うようになり(シメル人がハラレル人やスレタ人に試してみた神的な態度だ)、かみのけ座超銀河団に植民星を築いたりもしたようだった。大元のミナイ人はシャプレー超銀河団の住人だったらしいが、この宙域では鼻つまみ者であり続け、どこか新天地を探す必要があったようだ。その神的な対応の仕方が周辺種族の反感を買い、求心力を欠いていたようだ。
They have been spread within 6.10x108 to 7.35x108 light years away.[ak]
一方、イイッス人のテンサイ人やシメル人に対する扱いのひどさは目に余るものがあったようだ。この地域ではイイッス人の干渉が始まっており、その対応策として再起奮闘中のミテナイ人が呼ばれたが、彼らはイイッス人と一緒になっておかしなことを始めだした。ただミテナイ人は平和的で、宇宙艦隊を組織したりもしない対応の仕方をしていたので、まだ許容される範囲であったようだ。彼らは何モノかを敵視したり、神とあがめたりと、とにかく『あの声』に耳を傾けていた。ただし、その未来的ビジョンの無さ、周りに流されてしまう主体性の無さが宇宙種族として相応しくないようだった。ミナイ・ミテナイは神になろうとするばかりで、この宇宙をどのように作り上げていこうとするかあまり考えない種族のようだった。AI処理で可能性を探るでもなく、人的な物の考え方で場当たり的にしのごうとしていた。
Chart Ab: The conducts of the Universal Species
● Bad or Large ○ Good or Small ] They don't do this ◎ dispersed systems
Imperialism society have been defined as when they has/had the hierarchy of mankind.
Totalism society have been defined as when they has/had forced the people to obey the equality.
Democratic society have been defined as when they has/had make much important for the fairness.
Ruling class have been defined as when there is/was few change of the members of the power.
The central control system which has/had a concentrated ordering system is marked ●. Dispersed ordering systems is ◎.
SomeONE would regard as the dangerous people which they have even one ●. 3 and more would be the target of the erasure.
一般に宇宙種族が社会構成を考えるうえで重視するのは『流動性』だ。どのような政体においても富の不均衡というものは必ず起き、それが原因となる闘争は発生する。闘争のない社会が平和であるとは言えないことは、未来社会におけるAIコマンディングがよく証明している。人の心を操作するイコンを人に植え付けるようなAIコマンディングはただの全体主義だ。宗教的には偶像崇拝と言っていい。しかし社会に流動性を保障する公平性があれば、その社会は社会格差もなければ支配階級も存在しないとみなしうる。永遠の命を得たアンドロイドが存在していてもそうだ。彼らは社会のリーディングを行っているとみなされるだろう。ただし社会変動を起こすにはアンドロイドたちには人格に変化がなく、やがて社会を停滞させる害悪となってしまう。
そこで機械化した種族がよく行っていることが、社会に『不完全性』を持たせるということだ。不完全なものは完全なものへのムーブメントを起こすので、それをもって社会に機械的な流動性を持たせようとする訳だが、具体的には社会に騒擾を起こすということに他ならないので、すぐに社会は堕落した。また社会変革のムーブメントによって社会が健全化されたのちには何が社会の流動性を保障していくのかというビジョンに乏しいため、いつまでも騒擾を起こし続けねばならないというジレンマに陥っていった。『悪者チーム』を作らざるを得ないということだ。
社会は完全であるほうが住みやすいので、二者選択であるのなら人間が不完全のほうがいい。人間は生まれながらにして不完全であるので、そのまま生き、そして死ねばいい。法治主義の徹底された社会で自分の権利を主張し、自分の不完全さをどこまで完全に近づけられるか試してみることができる。しかしアンドロイド社会は完全体の集まりだった。自分の人生の行き着く先はつまるところライバルを蹴倒すことによってしか得られるものでしかなく、また見るものすべてが既に見てきたもので、新鮮さは何も感じないものだった。シメル人のAIが示すように『アンドロイドは害悪』という結論が下せれば違っただろうが、これはどの宇宙種族でも難しいものであったようだ。『シメル人の罠』と呼ぶべきものだろう。
自身の存在を消せないアンドロイドたちは、曲がりくねった発想で自らの行為を自己正当化し(これは『スレタ人の罠』だ)、やがて侵略の袋小路にはまり込んでいったようだった。そこでは得体のしれない何モノかとの戦いが待っていた。
Reference >> |
ab. ^ Time Bandits 邦題:『バンデットQ』 ac. ^ Terry Gilliam ad. ^ Mephistopheles ae. ^ Yomi 『黄泉の国』 af. ^ Yama-raja 『エンマ大王』 ag. ^ Shamanism ah. ^ Warm Hole, Superstring Theory ai. ^ General theory of rerativity aj. ^ Hercules Supercluster The picture is from International Astronomical Uniion ( IAU ). ak. ^ Shapley Supercluster The picture is from International Astronomical Uniion ( IAU ). |